痛風初期症状

水分をとって尿量を増やす

人間の体の約70%、血液の約90%は水分です。さらに、毎日、2ℓ以上の水分の摂取が必要です。飲んだ水は、おもに小腸で吸収され、血液中にとり込まれて全身の細胞組織に送られます。

1日の尿量を2ℓ以上にする

痛風は水分補給が重要
痛風になったら、水分を十分にとることが重要です。水分が不足すると尿の量が減り、尿中の尿酸濃度が高くなって、腎臓に尿路結石ができやすくなります。水分をたっぷりとって尿の量を増やすと、尿は薄くなり、尿酸がとけやすくなるので、腎障害や尿路結石を防ぐことができます。また、尿酸も排泄されます。尿の濃度は、尿の色で知ることができます。尿は、濃くなるほど黄褐色になっていきます。痛風の人は、1日に出る尿量を2ℓ以上にする必要があります。これは、健康な人の尿量の約1.5倍になるので、飲む水の量は2ℓ以上と、かなり大量です(食べものに含まれる水分は除く)。また、痛風患者には肥満の人が多いので、汗をよくかく人は、その分の水分も補給しなくてはなりません。

水やお茶

水分であれば何を飲んでもいいというわけではありません。ビールやジュースなどの清涼飲料水をがぶ飲みすると、かえって尿酸値を上昇させてしまいます。水や番茶、ほうじ茶、ウーロン茶などの糖分を含まないで、カロリーがゼロのものを飲んでください。また、夏ならば、利尿作用のあるすいかを食べるのもおすすめです。特に、夏の暑い日やスポーツなどで汗をかいたあとには、積極的に水分補給をしてください。汗をかいたあとは、体の水分が減って血液が濃くなっているので、健康な人でも尿酸値が上昇します。痛風患者が、このときに水分を十分にとらないと、痛風発作を起こしやすくなります。尿酸の濃度を下げるには、尿をアルカリ性にしておくことが重要です。尿がアルカリ性になると尿酸がとけやすくなり、尿路結石や腎障害を予防できます。そのためには、夜寝る前にコップ1~2杯の水を飲むと効果的です。わたしたちは寝ている間にも汗をかくため、体内の水分が失われていきます。朝起きてすぐの尿が濃い色をしているのは、血液中の水分が減って尿が濃くなったためです。こういうときには、尿は酸性になっています。